「マハダグムイ」に700人

イソマグロを仕留める漁師=和泊町=

和泊町・伝統漁法を堪能
入り江に追い込み仕留める

 【沖永良部】沖永良部の伝統漁法「マハダグムイ」(おきのえらぶ島観光協会主催)が30日、和泊町喜美留集落の海岸であった。地元住民や観光客など約700人が集まり、迫力ある漁を堪能した。

 方言で「マハダ」はイソマグロ、「グムイ」は「囲む」の意。後継者不足で近年見られなくなった漁法を観光メニューとして4年前に復活させた。

 漁は、潮が引いた午後1時ごろに始まった。沖にいた漁師が船から海に飛び込み、体長30~50㌢ほどのイソマグロ約20匹を入り江に追い込んだ。漁師が「ギャフ」と呼ばれる漁具で魚を仕留めると、観客から「すごい」「大きい」などの声が上がった。

 魚は、漁協関係者がその場で刺身にして参加者に振る舞われた。

 家族3人で訪れた藤井康博さん(42)は「珍しい漁を見ることができた。刺身も新鮮でとてもおいしかった」と笑顔で語った。

 同協会の前登志朗副会長は「天候に恵まれたが、魚は小ぶりだった。多くの人が集まってくれたので少し残念。次回に期待したい」と話した。