天城町戦没者追悼式

恒久平和の誓いも新たにした戦没者追悼式=30日午後、天城町「平和の森公園」(岡前)

悲惨な戦争風化させず

平和の尊さも後世へ

【徳之島】天城町戦没者追悼式が30日、同町平和の森公園(岡前)の忠魂碑前であった。日清・日露戦争から先の第2次世界大戦にいたる町内出身戦没将士425柱に鎮魂の祈りを捧げ、悲惨な戦争を風化させず、平和の尊さを後世に語り継ぐ使命感も新たにした。

町戦没者遺族会(盛田修市会長)の関係者や町当局、町議、各種団体代表など関係者約75人が参列。全員で黙とうして鎮魂の祈りを捧げ、大久幸助町長は式辞で「今日の平和と発展は、祖国を思い、愛しいわが子や妻を案じ、戦場に散った尊い犠牲の上に達成されたことを決して忘れてはならない。戦争の教訓を風化させず、平和の大切さを次世代に継承する責任もある」とも強調した。

続いて町議会代表(前田芳作議長)と町戦没者遺族会の安田会長が追悼のことば。盛田会長(75)=遺児=は「国の命に言い訳もできず、愛する家族に心を残し、日本の国を守るため戦地に赴いた心を想うとき、身の置き所のない悲しみを感じる。遺族も世代交代が進み遺児も70~80代になり、慰霊碑の管理も年々難しくなっきた。今後は、遺児と孫を含め遺族会の存続を図ることが不可欠。過去があって今がある。次世代につなぐためにも青年部の組織化も必要」とも強調した。

参列者全員で白菊を献花して冥福を祈り、恒久平和への誓いも新たにした。