「宮古崎トンネル」工事安全祈願

奄美市名瀬根瀬部―大和村国直間を結ぶ「宮古崎トンネル」の工事安全祈願祭があり、神事などが行われ、期間中の無事などを祈願した

安心・安全確保、利便性向上
根瀬部・国直

 県道名瀬瀬戸内線の大和村国直地内で、今年3月から工事着手されている「宮古崎トンネル」(延長2316㍍)の工事安全祈願祭が3日、同トンネルの国直側坑口で行われた。主催の施工者はじめ、県など行政、地元区長など約60人が出席し、期間中の安全、早期完成に期待を寄せた。

 主要地方道名瀬・瀬戸内線は、大和村・宇検村を経由し、瀬戸内町へと続く延長約100㌔の幹線道路。島内を南北に貫く国道58号線の代替道路にも位置付けられる。

 名瀬根瀬部・国直工区は、過去の災害で、崩土などによる交通途絶箇所が発生し、集落が孤立するなど住民生活に多大な影響が出ていた。安心・安全の確保をはじめ、島内移動に伴う利便性向上などの面からも、整備が望まれていた。

 祈願祭には、市・村の首長や工事請負業者、地元選出の国会議員、県議なども出席。神事が滞りなく行われ、関係者全員で安全を祈願した。

 施主を代表し、県大島支庁の鎮寺裕人支庁長は「この整備により、利用者の安心・安全な通行が確保され、災害に強い道路が構築されるものと期待」などとあいさつしたほか、朝山毅奄美市長が「島南部の人、モノの交流、緊急輸送体制強化など生活の安全性、利便性の向上に大きく寄与するもの」と期待。伊集院幼大和村長は「島内に来た人に喜んでもらえる、地域づくりのきっかけにもなる、大きなプロジェクト。無事の完成を喜びたい」などとあいさつした。

 トンネルの総幅員9・75㍍、車道部は6・0㍍(2車線)。工期は2020年6月18日まで。その後、舗装や照明の整備工事などに入る予定。大島支庁建設課は「1日も早い完成を目指したい」としている。