武蔵野美大「旅するムサビ

黒板アート制作に取り組む武蔵野美術大学の学生=30日、大川小中学校=

名瀬地区2校で「黒板ジャック」
海テーマにアート制作

 奄美市名瀬の大川小中学校(前野俊浩校長、児童41人、生徒23人)では、武蔵野美術大学の学生らによる黒板アートが描かれている。学生らは全国の小中学校を訪れる「旅するムサビ」の一環で、7月24日から奄美大島を訪れており、小湊小学校、大川小中学校の2校の教室の黒板にアートを制作した。

 両校の黒板には海をテーマとした作品が描かれており、全ての絵がつながるように制作されている。奄美で同大学による黒板ジャックが行われるのは2度目で、大川小中学校で行われるのは初めて。8月1日の児童らの登校日に間に合うようにと、学生らは作品を仕上げた。

 奄美に伝わる妖怪「ケンムン」に興味を持った大久未菜実さんは「黒板に作品を描くのは初めて。その場所でなければ感じることのできないことを作品で伝えられたらと思う。海はどこにでもあるのに、奄美の海にはとても感動した。ケンムンはいないかもしれないけれど、存在しているかもしれない。そうやって人々が信じてきたものをテーマに沿って描きたい。これを見た子どもたちがどういう反応をするのか、楽しみ」と制作に力を込めた。

 作品は8月1日に両校で公開され、大川小中学校では学生らによるアートの説明などが行われる。同校は「児童らと一緒に地域の人も作品を目にしてほしい」と呼びかけた。