煮詰め黒糖作り体験

煮詰めた黒糖をかき混ぜる児童ら=和泊町=

和泊町内城小
出来立て味わい笑顔

 【沖永良部】地元の産業を学ぼうと和泊町立内城小学校(太裕孝校長)の5・6年生17人が24日、同町後蘭のまごころ製糖で黒糖作りを体験した。児童らは、サトウキビの搾り汁を煮詰めた糖蜜や出来立ての黒糖を味わい満面の笑顔を見せた。

 原料のキビは、学校農園で育てたものを前日に収穫。昨年夏に植え付けて3㍍を超すまでに成長した。講師は、まごころ製糖の森田米蔵さん(82)ら3人が務めた。

 児童らは、キビを圧搾機にかける作業や煮詰めた黒糖をかき混ぜる作業を体験した。

 搾り取ったキビ汁を大釜で煮詰める作業は講師が担当。児童らも釜の近くに集まり、黒糖を固めるための石灰を入れるタイミングや火の加減などを興味深く見ていた。

 午前9時の作業開始から約1時間後、1回目の黒糖が完成。まだ温かい黒糖を口に入れた児童らは「甘い」「美味しい」と歓声を上げた。

 同小6年の速水睦旗さん(12)は「暑い場所で作業をするので大変。煮詰める作業が難しそうだった」と話した。

 まごころ製糖の森田さんは「子ども達は自分の孫のよう。作業を一生懸命頑張ってくれた。黒糖を食べたくなったらいつでもおいで」と語った。

 作業は3回行われ、製糖途中の糖蜜を飲んだり、水飴状の黒糖をなめたりしながら作業を続けた。