大奄美関の十両昇進祝う

来年初場所での活躍を誓う大奄美関(写真中央)

161224大奄美十両昇進祝賀会1
地元ファンなどと写真撮影し、交流を深めた

「体格生かし活躍を」
龍郷町で祝賀会 後援会から化粧まわし

 来年の大相撲初場所(1月8日初日、東京・両国国技館)で十両昇進が確実視される、龍郷町赤尾木出身の大奄美関(24)=本名・坂元元規、追手風=の十両昇進祝賀会(大奄美龍郷町後援会主催)が24日、同町りゅうゆう館であった。同後援会から化粧まわしを贈られた大奄美関は、「初場所は大事な場所になる。勝ち越せるように頑張りたい」と活躍を誓った。

 大奄美関は今年初場所に幕下付け出しでデビュー。幕下筆頭で迎えた九州場所では、1勝3敗から3連勝して、初土俵から全6場所で4勝3敗と勝ち越しを決めた。場所後に日本相撲協会が行った番付編成会議で、十両昇進が決まった。同町での十両昇進は、来年初場所で十両に復帰する若之島関(32)に次いで2人目となる。

 祝賀会に先立ち、同後援会の発足を承認。祝賀会では同後援会の竪山秀海会長が、「今から初場所が楽しみでならない。今後稽古に精進され、ますます活躍することを祈念する」と激励。徳田康光町長は「人口規模6千人の町で、同時期に2人の関取が誕生することは誇り」と喜び、大奄美関の出身大学・日本大学のOB組織「奄美桜門会」の元野景一会長は、「大奄美関がスピード出世していただくよう、心から応援しよう」と約200人の来場者に呼びかけた。

 その後の歓談では、相撲関係者やファンと言葉を交わしたり、写真撮影などで交流。祝い唄のほか、漫才や六調、八月踊りなどの余興で会を盛り上げた。

 同後援会から贈呈された化粧まわしは、黒を基調に龍郷町をイメージした龍と町章、しこ名がデザインされている。現在、大奄美関は185㌢、180㌔と十両の中でも大柄な関取だ。後援会からは「体格を生かして初場所の序盤から活躍してほしい」と期待を込めた意見があった。

 祝賀会を前に奄美新聞の単独インタビューに応じた大奄美関。今年1年を振り返り、「負け越しがなしで幕下を通過したのは良かったが、所要6場所は時間がかかった。全場所で勝ち越したが4勝どまり。まだ甘い」と気を引き締め、15日間の取り組みとなる十両挑戦については、「初めての経験なので楽しみでもあり不安でもある。いかに自分の相撲が取れるかだが、勝ち越すことが最優先。頑張っている姿を見てほしい」と意欲を示した。

 同協会の番付発表は26日にある。