ヨロンSC卓球講習会

スペシャルマッチで地元住民とダブルスで対戦した岸川選手(右)と坂本さん(左)=与論町=

トップレベルの技術伝授
五輪出場の岸川選手ら講師

 【沖永良部】NPO法人ヨロンスポーツクラブ卓球講習会が27日、与論町砂美地来館であった。講師は、北京、ロンドン五輪の2大会に出場した岸川聖也選手(30)ら3人。島内外から約100人が参加し、日本トップレベルの技術を肌で感じた。 

 同クラブでは毎週2回卓球教室を開き、町内の子どもから大人までの約40人が汗を流している。今回、世界で活躍できるプレイヤーを育てようと特別教室を企画した。来島した岸川選手は現役、坂本竜介さんと中野智一さんは指導者として活躍している。

 教室では、フォアハンド、バックハンド、ドライブ、チキータの基本をアドバイス。岸川選手はバックハンドを打つ時「体の前で打つことと、ボールを前に押し出すことを意識して」、坂本さんは「相手のドライブをドライブで打ち返せないと、パワーで負けることになる。相手ボールの回転や威力を把握し、体を大きく使って打ち返す」と指導した。岸川選手と坂本さんがデモンストレーションでラリー練習を始めると、子ども達はラケットの振り方を真似しながら食い入るように見つめていた。

 スペシャルマッチでは、小学生時代に岸川選手と試合をして勝ったことがある地元住民が登場し、約20年ぶりにダブルスで対戦したほか、児童生徒7人がシングルスで岸川選手に挑んだ。

 夏休みを利用して参加した南大隅町立第一佐多中1年の白石哉雲くん(12)は「今までチキータが上手く入らなかったが、下半身の使い方を教えてもらったら精度が高くなった。将来は五輪に出たい」。 岸川選手と対戦した与論高校3年の関健志さん(17)は「フットワークが速い。ボールの回転がすごくて、受けた瞬間弾かれる感覚だった」と話した。

 坂本さんは「きょうを機会にさらに卓球を好きになってもらい、与論から一人でも多くの強い選手が生まれてほしい」。岸川選手は「楽しい時間を過ごせた。これからも定期的に与論に来て教室を開きたい」と語った。