大和村のまほろばウォーク

村内外から過去最高の804人が参加した第14回まほろば大和ウォーキング大会

参加者過去最多、来年1千人目標
「奄美の自然の魅力詰まる」「純粋に楽しい」

 先月31日に14回目が開催された「まほろば大和ウォーキング大会」。大和村の奄美フォレストポリス一帯であり、村内外から過去最高の804人が参加。森林浴やサクラの花見を満喫しながらウォーキングを楽しんだ。近年、徐々に参加者が増えており今年は村内総人口の半数近い参加者。今月7日開催の奄美桜マラソン(参加者1515人)にひけをとらない。「奄美の自然の魅力が詰まっている」「純粋に楽しい」と満足度も高い。

 当日はスタート直前まで小雨。島内では少なくとも他2カ所でウォーキング大会が重なり、各地でスポーツなど行事も多かった。

 にもかかわらず過去最高だった前回の699人を100人余り上回る参加者数。「きょうは大和村側に島が傾いたんじゃないか」、「こんなに人が集まると湯湾岳の標高が下がらないか」などと実行委員らの口もとても滑らか。

 伊集院幼村長も「村の豊かな自然の魅力をPRする絶好の機会。農林産物販売なども行っており特産品のアピールにもなる」と終始、笑顔が絶えなかった。

 同大会は2003年に初開催。第1回の参加者は206人で村外からの参加はわずか25人だった。第7回(08年)で初めて300人を突破。節目の第10回(12年)は過去最高の412人。この大会から初めて村外の参加(242人)が村内を上回った。

 天候に大きく左右されるものの、その後も徐々に参加者数は上向き、今回の第14回は村内参加226人に対して村外参加が552人(記載なし26人)と、島全体に大会が認知され始めている。

 魅力はどこにあるのか。参加は“常連”という奄美市名瀬の座安香織さんは「豊かな自然がいいです。サクラの咲き方も毎年違っていて必ず新しい発見がある」と話す。娘の理奈さん(伊津部小3年)も「友達と話しながら歩いて4㌔は全然疲れなかった。次は6㌔か、8㌔にチャレンジしたい」とすでに来年の参加を宣言していた。

 村教委が行った参加者へのアンケートをみると参加理由は「サクラ鑑賞」(37%)、「健康増進」(35%)などが多い。感想では「家族、友達とウォーキング大会後、グラウンドゴルフも楽しめてとても良い」(65歳男性)、「アップダウンが適当にあるコースでサクラ、ツツジ、滝、渓流と見どころが満載で大満足。これで抽選が当たれば最高!」(50歳男性)など。全体の満足度も「すごく良かった」と「良かった」が99%と非常に高い。

 サクラの花見などたっぷり堪能できるコースそのものの魅力に加え、高齢者や小さな子どもでも参加しやすい距離設定(4㌔、6㌔、8㌔)などが人気の秘訣のようだ。

 参加費無料。あまみ商工会や日本エアコミューターなど協力による航空券、地場産野菜、特産品など当たる抽選会も参加者の楽しみの一つになっている。

 こうしたイベントに限らず社会活動、地域活動においても「どれだけ人の関心を集められるか」、「人を巻き込めるか」は重要な要素。大和村のウォーキング大会に、そのヒントとなるものが隠されているような…。

 「来年、第15回大会の目標は1千人突破です」と村教委の藤村雄樹主事補。もし実現したらすごい。
(牧 一郎)