奄美ナンバー普及率17・54%

奄美ナンバーを付けた車を目にする機会も徐々に増えてきた

公用車やバスなどの導入進む
低調、変更手続きネックも

 2014年からスタートした奄美ナンバー。16年3月末現在の普通自動車普及率は17・54%(前年比10・4㌽増)に達したことが分かった。前年同時期よりは増加したものの、普及率はいまだ低調。今年も各イベントでのPRなどを通じて、奄美群島内で奄美ナンバー普及を目指している。

 九州運輸局鹿児島運輸支局奄美自動車検査登録事務所によると、16年3月末現在の保有車両数は2万5795台で、うち奄美ナンバー登録自動車数は4525台。「奄美ナンバー」は九州で初めてのご当地ナンバーであり、離島がご当地ナンバーを得たのも全国で初めてのこと。群島内の公用車を筆頭に、奄美大島のバスや一部のタクシーなどが、順次奄美ナンバーに変更されているという。

 車の購入や奄美への転入によってナンバーは変わることもあるが、もともと島内在住の車保有者は自ら手続きしなければ変えることが出来ない。また、各自治体の役場でナンバープレートの封印を付けることは可能だが、ナンバープレート変更のためには車検証やナンバープレートなどを同事務所に持っていく必要がある。そのため、同事務所では「奄美大島以外の島では、ナンバープレートと車検証を一度、事務所に送ってもらわなければならない。そのため、数日間は車が使えない。それも、(変更手続きの)ネックとなっているのでは」と語る。

 奄美と同じようにご当地ナンバーを導入した地域のうち、最も普及率が高かったのは杉並の23・73%。最も低かった平泉は16・82%だった。同事務所は「どの地域も普及率は17~23%と大きく離れているわけではない。第一弾の導入地域も、今では大体70~80%ほど普及している。奄美群島の世界自然遺産登録への機運醸成と、奄美群島に来た人を出迎えるという意味で、今年も様々な機会で奄美ナンバーをPRしていきたい」と語った。

 群島内で最も保有車両数が多い軽自動車を管轄する軽自動車検査協会鹿児島事務室奄美分室では、奄美ナンバーの保有率などについて集計はしていないものの、4月の1カ月間の奄美ナンバー交付件数(新車・中古車の購入、ナンバー変更など)は767件だったという。