龍郷町子ども博物学士講座開講

子どもたちが準備したサンゴの〝苗〟。水槽の中で大切に育てて海に植え付けるという

サンゴ学び体験学習も

龍郷町の2016年度「子ども博物学士講座」の開講式と第1回講座が28日、同町役場などで行われた。今年は71人の児童生徒が受講。講座ではサンゴ礁について学び、実際にサンゴの移植に向けた体験活動にも取り組んだ。

同講座は奄美の豊かな素材を生かした自然科学・文化を学ぶもの。同町では月1回のペースで開催しており、子どもたちの感性や知識の強化だけでなく、不思議さやおもしろさに気付かせることで、自ら調べてみたいという興味関心・探究意欲の向上を目指している。第1回講座は「サンゴ礁ってなに?」をテーマに、喜界島サンゴ礁研究所の山崎敦子さんが来島し、サンゴについて講演した。

山崎さんは「サンゴは動物だが、植物の役割もあり、石にもなる。そして、サンゴの種類は世界で約800種類」などと紹介。そのうち、奄美では約200種類のサンゴが見られるというが、「奄美ではきちんと数えたというデータはないので、もっと増えるかもしれない」など語った。

講演の後には、奄美漁協龍郷支所のサンゴ部会協力のもと、サンゴの移植に挑戦。この日は海に植え付けるための準備ということで、サンゴを材料としたプレートにサンゴのかけらを設置。同部会の水槽でサンゴが根付くまで約2週間~1カ月ほど育てるという。

昨年に続き講座に参加した龍造寺那波さん(大勝小5年)は「生きたサンゴを実際に見ることが出来て良かった。ウミガメの講座が一番楽しみ。今年もいろいろと調べてみたい」と話した。