県警本部・徳之島署現場診断

徳之島空港近くの「事故多発区間」合同現場診断=2日、天城町浅間(県道・町道交差点)

見通し確保に「交差点角切りを」
徳之島空港線で

 【徳之島】県警本部交通部と徳之島署主催の「交通事故多発区間特別対策合同現場診断」が2日、徳之島空港への主要アクセス路線の天城町浅間の県道と町道との2交差点であった。出合い頭事故の多発傾向に、地元関係者からは優先道路(県道)の認知や減速など「標識・路面表示の工夫」、信号機の設置、見通し確保の「角切り」など要望があった。

 場所は、①県道伊仙亀津徳之島空港線と町道空港岡前線(町総合運動公園沿い)②県道同線と町道平和線(旧日本陸軍飛行場跡)の2交差点。同署によると、2013年―15年の3年間に計7件(①5件、②2件)のいずれも出合い頭事故(うち3件人身事故)が発生した。

 関係機関・団体、住民代表など約30人が参加し、各自の視点で診断後、浅間公民館で検討会。冒頭、宇都昌平署長が前年同期比で減少傾向の管内の交通事故情勢も報告して意見を求めた。

 特に、航空機の離発着前後の時間帯に車両の往来が増える空港直近の〝交差点①〟について、住民代表など地元関係者は、「消えかけた一時停止ラインの引き直し」「二段階停止による安全確認の徹底など意識啓発も必要」と要望。「事故多発地点」や「スピード落とせ」の看板設置や路面標示、一時停止用「信号機の設置」―などの検討も求めた。

 対して道路管理側は、交通安全教育・啓発の徹底とも併せ、「ラインは引き直したい。路面表示は工夫が必要。早急な解決策は信号機設置と思う」(町)。県側も「路面表示は町と協議」して進める方針を示した。

 高野修交通部参事官ら県警本部側は「長期的に考えて交差点見通し確保の角切りは必要。信号機は県内一円との(基準)合致も必要。道路環境整備と併せ、交通安全教育の徹底もお願いしたい」とアドバイスした。