無病息災願い「がやまき」作り

地域の人と協力して「がやまき」を作る児童

端午の節句あわせ名音小
地域の老人会や保護者指導す

 大和村の名音小(久永公人校長、児童7人)で11日、もち米とがやと呼ばれる植物が材料の飾り「がやまき」作りが行われた。児童らは、大人に手伝ってもらいながら無病息災を願って一生懸命制作した。

 「がやまき」は旧暦の5月5日の端午の節句に、男の子の無病息災や健やかな成長を祈って作られる飾りのこと。現在は名音集落だけで作られている貴重な風習で、1997年に復活して以来、毎年の恒例行事となっているという。

 実際に作る前に、3~6年生が総合学習の時間で調べた端午の節句について、「がやまき」の作り方、制作時の注意点などを発表。参加者は、この風習について再確認することができた。制作では、参加した地域の老人会「むつみ会」の会員と保護者たちが指導。手伝ってもらったり、アドバイスをもらったりと、児童らは一生懸命制作に取り組んだ。完成した瞬間に保護者とハイタッチを交わす姿も見えた。

 作り方はもち米を親指大の大きさで丸め、それをがやで見えないように包む。同じものが三つ出来たら、それらを合わせて、がやの長い方をねじったり三つ編みにしたりし、輪を作って完成。完成した「がやまき」は家の玄関や柱などに飾られる。

 初めて制作に取り組んだ2年の重田好華さんは「去年はインフルエンザで参加できなかったけれど、参加できてよかった。今年は元気に過ごせるようにと作った」と無病息災を祈った。6年の川畑光智慧さんは「毎年参加しているが、作るのは少し難しい。完成した瞬間はとてもうれしかった。無病息災を祈って制作したので、今年は皆勤賞を目指したい」と効果を期待している。

 一緒に制作した久永校長は「見ていると簡単に思えるが、これが意外と難しい。地域行事では地元の子どもたちが私たちにとって先生なので教わることばかり。地域の人の指導が良く、子どもたちも頑張って制作に取り組んだので、健やか一年を過ごしてほしい」と話した。