かん水対策重要

徳之島さとうきび生産対策本部・運営企画委=21日、伊仙町

徳之島きび生産対策 6月降水「平年の半分」

 【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部・運営企画委員会の月例会は21日、伊仙町中央公民館であった。報告によると、春植えの実績は3町で約762㌶(計画990㌶)。今期産の生育状況では、6月上・中旬の降水量が平年比111㍉少なく、今後の伸長速度の低下を懸念。県が発生予察注意報を発表した害虫「イネヨトウ」対策では防除薬剤の補助を検討していく。

 関係機関・団体の担当者ら約30人が出席した。各町で推進した春植えの実績(推計)は、▽徳之島町約253㌶(計画320㌶)▽天城町約260㌶(同350㌶)▽伊仙町約249㌶(同320㌶)。計762㌶(990㌶、達成率約77%)に留まった。

 県農業開発総合センター徳之島支場(伊仙町面縄)側が「さとうきび生育概況・かん水対策」を報告。平年より11日、昨年より18日早い今月18日に梅雨明けが発表されたが、6月上・中旬の降水量は195㍉と「平年の約半分」=同支場内、アメダス観測。今後もまとまった雨が期待できない中での「生長速度の低下」を懸念。夏の高温・乾燥による茎伸長の抑制と、かん水効果についても説明。かん水の徹底を呼び掛けた。

 各種総会報告では、優良品種の無菌培養苗の生産・普及などに取り組む「徳之島さとうきび培養苗実用化推進機構」の呼称を「メリクローンセンター」に規約改正したことも報告。今年度きび増産基金事業などの説明もあった。