親子山村留学取組み発表

江見会長の話を聞く出席者ら

子ども会育成総会2
親子山村留学について発表した江見会長

「都会では学べないことを学べる」
宇検村で地区子ども会育連協総会・研修会

 大島地区子ども会育成連絡協議会(勝健一郎会長)の2016年度総会・研修会が22日、宇検村の元気の出る館で開かれた。小規模校・同村阿室小中学校の校区に親子に移住してもらうことで児童生徒確保と校区の活性化を図る「親子山村留学」を、村とともに取り組んでいる阿室校区活性化対策委員会の江見千恵会長が、取り組みについて発表。魅力や課題などを話し、各市町村の子ども会育成連絡協議会の関係者ら約40人が今後に役立てた。

 親子山村留学を利用して子ども4人と移住してきたというIターンの江見会長は、校区には保育所もあるため学校が存続することには意義があるといい、2010年度から受け入れが始まった親子山村留学で移住した、児童生徒の数を年度ごとに紹介。親子山村留学について、助成金制度があることや、校区で短期滞在が体験できることなどを説明した。

 短期滞在の際には、移住した時のイメージが沸きやすいように住民たちでもてなしている。現在は、移住者用の住居が不足しているため、移住者の募集を停止していると説明した。

 移住希望者に対しては地域行事についての説明も行うことから、「高齢化で地域行事を行うのが難しくなっている面があるが、親子で移住してきてくれるので参加してもらえる」と話した。

 校区について「大人と子どもがふれあうことが多いので、子ども自身もちゃんとしなければいけない場というのを学ぶ」と説明。校区では子どもが住民から温かい愛情を受け育つことから、「人と人とが信じあえることなど都会では学べないことを学べる」と語った。

 移住者との関係が上手くいくように「連携を取って風通しをよくすることを心がけている」と話し、「校区で育った子が大きくなり何かを持って校区に帰ってくることが願い。そうなれば私たちの活動が成功したと言える」と締めくくった。