沖永良部初戦、またも順延

【2回戦・沖永良部―鹿児島城西】雨の中、力投する沖永良部のエース奥間=県立鴨池

 【鹿児島】第98回全国高校野球選手権鹿児島大会第8日は13日、鹿児島市の県立鴨池、鴨池市民の両球場で2回戦6試合が予定されていたが、雨のため14日に順延となった。県立球場第1試合で予定されていた2回戦の沖永良部―鹿児島城西、3回戦の徳之島―樟南、奄美勢の2試合も順延となった。

最高の「練習」できた
沖永良部、順延意に介せず

 沖永良部は試合途中の雨のため、またも順延となったが、前田直紹監督は「最高の練習ができた」と意に介する様子はなかった。

 7日に鹿児島入りして雨の順延が続き、7日目にしてようやく迎えた初戦だったが「ワクワクの方が勝っていた」(榮優樹主将)。三回までに5安打を放ち、押し気味に試合を進めていた。三回には一死一三塁と攻め立て、4番・池野の三ゴロで相手が併殺を狙った間に、三走・榮が本塁に突っ込んだが、相手の好判断、好送球で阻まれるなど、惜しい場面もあった。得点こそ奪えなかったが「みんなの気持ちが出ている」手応えを榮主将は感じた。

 「相手が鹿児島城西ということで力が入った」エース奥間卓斗は、直球が高めに浮いて立ち上がり制球に苦しんだが、緩いカーブをうまく使ってリズムを作り、三回二死まで無安打に抑えた。守備も二回に併殺を取るなど、好守で奥間を盛り立てた。

 三回までは「100点の入り」(前田監督)だったが、三回裏二死二塁から初安打を浴び、3番・上村がフルカウントになったところで雨が激しくなり、ノーゲームとなった。

 もう1日試合が延びることになったが「この子たちはそんなことで左右される小さい人間性ではない。うまく切り替えて、明日も仕切り直してくれる」と指揮官は全幅の信頼を置いている。榮主将は「雨で濡れたので風邪をひかないよう予防と、ストレッチをしっかりして身体のコンディションを整えたい」と気持ちをリセットしていた。
     (政純一郎)