障がい者自立支援で職業訓練

奄美市名瀬の社会福祉センターで開講した鹿児島障害者職業能力開発校の委託訓練「介護初任者研修科」開講式

介護職の技術取得へ
奄美市社協委託、初めて実施

 国立・県営鹿児島障害者職業能力開発校(川崎博校長)の障がい者委託訓練「介護初任者研修科」開講式が9日、奄美市名瀬の奄美市社会福祉センターであった。同訓練は3カ月間の訓練を通して、介護職員初任者としての技術を習得するもので、奄美市社会福祉協議会が委託を受けて今年度初めて実施。8人が受講し、就職に向けた訓練をスタートさせた。

 同校では身体・精神・知的・発達などそれぞれの障がいを持った人に対し、その適性に応じた職種について時代のニーズに応えられる知識・技能を習得してもらい、職業人としての自立を支援するための職業訓練を実施している。県内各地で委託訓練も行っており、奄美ではパソコン事務科(期間3カ月)を長年実施している。

 介護初任者研修科は今年度開講。同研修は「訪問介護員2級(ホームヘルパー2級)」と「介護職員基礎研修」が一元化したもの(2013年4月)で、修了者は在宅・施設で働く上で必要となる基本的な知識・技術を習得し、指示を受けながら介護業務を実践することとなる。

 講座は11月8日までの3カ月間で、授業は週4日程度。経験豊富な現役の介護職員が講師となり、介護の基本や実技、実習などを予定。川崎校長は開講式で、「就職を目指して新しい知識と技能を習得する場所。奄美ではこれまでの委託訓練でパソコン教室は開講してきたが、今回は地元の強い要望もあり、介護初任者研修科を開講した。介護に携わる仕事は就職に結びやすい訓練の一つでもある。本格的な夏を迎えているので、体調管理には十分留意してがんばって」と呼びかけた。