日本女子野球エース・里(奄美市出身)

伊津部オリオンズの山田監督とともに、テレビクルーの密着取材を受ける里投手(写真右から)

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後輩たちへ投球フォームを指導する里投手

原点見つめ活躍誓う
9月のW杯大会前に帰郷 小学生時代所属の少年野球チームで指導も

 奄美市名瀬出身で、9月3日に韓国で開催される「第7回WBSC女子野球ワールドカップ」の日本代表に選出されている里綾実投手(26)=兵庫ディオーネ=が14日、同大会を前に帰省した。里投手は同日、母校である奄美市名瀬の伊津部小学校を訪問し、自身も小学生時代に所属していた少年野球チーム「伊津部オリオンズ」の練習を見学。大会5連覇を狙う「日本のエース」は、野球の〝原点〟を見つめ直し、大会での活躍を誓った。

 里投手は女子野球W杯の第4回大会から3大会連続で日本代表入り。宮崎県で2014年に開催された第6回大会では最優秀選手賞を獲得するなど、W杯4連覇中の日本の優勝に大きく貢献している。

 第7回大会はBS―TBSによる中継が決定。同局は開幕日の9月3日正午に女子野球特集の番組を放送する予定で、里投手の密着取材を敢行しており、地元での取材のため帰郷した。

 13日まで愛媛県で日本代表の合宿に参加するなど、多忙なスケジュールを調整して帰省し、同日は同小学校グラウンドで後輩の練習を見学。少年球児たちへ「下半身の〝ため〟を意識」「球が離れる瞬間に力を入れる」など投球フォームを指導すると、子どもたちは見違えるような速球を投げ込んだ。練習後は即席サイン会を開き、子どもたちとの交流を楽しんだ。

 小学生時代、三塁手や投手でプレーしていたという里投手。「『上手くなりたい』と思って野球を続け、(オリオンズ)の山田信明監督に野球の面白さや楽しさを教えてもらった」と振り返り、「W杯では大会を楽しみながら力を出し切りたい。5連覇を達成して、古里に帰ってこれたら」と抱負を述べた。

 里投手から指導を受けたキャプテンの鳥入悠聖君(11)、押虎輝=こうき=君(12)は、「コントロールが良くなり、球も速くなった。先輩に日本代表選手がいるのは自慢できる」と目を輝かせ、「9月の大会でも優勝してほしい」とエールを送った。

 第7回大会には日本や開催国・韓国など、世界から12カ国が出場。日本はグループBでカナダ(3日)、オランダ(4日)、インド(5日)と対戦するオープニングラウンドで上位2位に入れば、B組を除く各組上位2チームとの総当たりで戦うスーパーラウンド(7~10日)に進出。11日には同ラウンド上位チームによる決勝、3位決定戦がある。