大和村産スモモ

着果し始めているスモモ(大和村思勝・三田)

管理で大玉化をめざす
5月下旬から収穫期

 県内随一のスモモ産地・大和村では初夏の味覚・スモモ(奄美プラム)の実が中指大ほどに生育。これから実の肥大時期を迎え、栽培農家は摘果作業などの管理で果実の大玉化をめざしている。

 今期は例年どおり、2月中旬からスモモの花が開花。今年は開花期間が長く、3月15日くらいまで咲いていた。そこから、90日から100日で成実となる。

 同村産業振興課によると、同村のスモモ樹園地のうち収穫できる園地面積は約27㌶。村は大玉系統の品種を選抜し、苗木の助成で改植時に大玉の普及を図っている。

 多くの農園の樹木は平均20年を越える老木が多い。若木であれば、1本から約60から80㌔の果実の収穫が見込まれるが、老木によってはその3分の1くらいになるという。同課では老木が増えている農園に対し、改植を推奨。農家もせん定作業・防除作業、摘果などで品質向上に努めている。

 同課の重田康治さんは「今期は、前年台風の影響はなく、樹の状態は良く管理されている」と話す。昨年12月から暖冬傾向。▽落葉せずに樹の休眠が充実しないで開花▽葉芽と同時に開花―「このため1本の樹でも開花にバラツキがみられた。花つきを反映して、着果量が少ない傾向」と暖冬による影響を懸念した。

 収穫量は、5月に入って、判断できる見込み。今後の管理のポイントは▽着果量が少ない傾向のため、摘果は適度に行う▽これから最後の仕上げ調整の時期―と重田さんは呼びかける。「着果した果実を大事に育て、より大玉化を図って欲しい」と今後の成熟に期待した。