空、海欠航相次ぐ

変更手続きを行う利用客たち(奄美空港で)

台風5号影響
奄美空港 観光客ら予約切り替え

台風5号接近の影響で4日、奄美大島を中心に空の便、海の便などに欠航が相次いだ。5日も台風5号が最接近するとみられることから、一部の便を除き欠航を予定。奄美市笠利町の奄美空港では、欠航便の予約切り替えなどのため観光客たちが各社のカウンターを訪れていた。

同空港ターミナルビルでは、発着するすべての便が欠航。搭乗ゲートも閉鎖され、2階の飲食店やお土産店も休業。出発日を変更する目的などで、午前中から利用客がカウンターで手続きする姿が見られた。

風雨が徐々に強くなる中、変更手続きを無事に済ませて家族などに電話する姿も。いつもは到着便の観光客などを待つタクシー運転手も、全便欠航のこの日は閑散とした到着ロビーで時間を持て余していた。

バニラ・エア関西便で帰る予定だった兵庫県尼崎市の菅良一さん(68)は、台風の影響で飛行機欠航は20年ぶり二度目の経験という。8日の関西便に予約変更して、妻が奄美大島出身なので親戚の家に7日まで連泊。「自然災害なので、しょうがない」と話した。

バニラ・エア成田便でサーフィン仲間4人と奄美に来ていた新井栄行さん(45)は、6日の便に変更手続き。奄美に6回来ていて、奄美での台風経験は2回目。「飛行機の欠航は初めて。滞在延長は出費が痛いが、3日はサーフィンを満喫できたので良かった」と語った。

台風5号の接近により奄美群島内の交通機関に影響が出ている。空の便は4日午後6時半現在、与論―那覇線の2便を除き59便が欠航。5日も57便で欠航が予定されている。

バスは、しまバスが4日午後から運休が相次ぎ4時以降に全便運休。加計呂麻バスは朝1本が運行、それ以降運休。徳之島以南のバス会社は通常運行。しまバスは、5日も暴風圏内なら運休。加計呂麻バスも5日は運休となる。

4日までにフェリー各社が発表した欠航便は次の通り。

【欠航】▽フェリー波之上=4日鹿児島新港発下り▽フェリーあまみ=4日下り鹿児島発(名瀬―平土野間)、5日上り平土野発▽クイーンコーラルプラス=5日那覇港発上り。▽フェリーかけろま、せとなみ=5、6日全便。