和泊町後蘭字で稲刈り

稲刈りをする地元の子ども達=和泊町=

0918和泊町後蘭字で稲刈り②
大人の手を借りながらもちをつく児童=和泊町=

もち米収穫 住民約50人参加

 

お年寄りアドバイス 子ども達、手際良く

 

 【沖永良部】和泊町後蘭字で18日、稲刈りが行われた。地域住民約50人が参加。子ども達は、地域のお年寄りに鎌の使い方を教えてもらいながら、手際良く稲を刈り取っていった。

 同字では、昔の水田風景を復活させようと地元住民が提供した土地を活用し、2年前に田んぼ4・4㌃を整備。昨年4月、字で40年ぶりとなる田植えを行った。

 今年は、水田を約2倍の合計9㌃に増設。5月上旬、もち米の苗を植え付けたが、干ばつの影響で予定より1カ月ほど収穫が遅れた。

 作業が始まると、鎌の扱いに慣れていない子ども達の姿を見たお年寄りらが「根の下の方を持つと力が入りやすい」「鎌で根をゴシゴシとしないように」などとアドバイスした。

 内城小2年の藤井智広くん(8)は「教えてもらったので上手くできた。早く食べたい」と笑顔。

 前田重治区長(72)は「ようやく実ってくれた。多くの人が集まってイベントができて良かった。若い人は、この周辺に水田が広がっていたことを知らない。集落の歴史を知る先輩達が元気なうちに、稲作の文化を伝えていきたい」と語った。

 収穫したもち米は、学校や関係者へ無償で配布。残りは販売して収益を字の活動費に充てる。

 同日は事前に収穫したもち米を使い、もちつき大会も行われた。大人が見本を見せた後、子ども達も挑戦し、出来立てのおもちをおいしく味わった。