J‐AIR・大貫社長

徳之島―鹿児島線のジェット化で地元説明会後、会見したJ‐AIRの大貫哲也社長(右)=8日、天城町

交流人口拡大に寄与へ

 

7年半ぶりジェット化で

 

 【徳之島】徳之島―鹿児島間航空路線にリージョナルジェット機「エンブラエル170」(76席)を就航させたJALグループ㈱ジェイエア(J‐AIR、本社・大阪府池田市)の大貫哲也代表取締役社長が、7、8日、同島3町長らを表敬訪問して同機の特性などを説明。会見で「世界自然遺産登録へ注目が集まるタイミングに、交流人口の拡大に寄与したい」など抱負を述べた。

 J‐AIRは先月29日、同定期航空路線の計4往復便のうち、第3便を除く3往復(計6便)に、従来の日本エアコミューター(JAC)運航のプロペラ機「ボンバルディアDHC8-Q400」(74席)の後継機として、エンブラエル170を参入就航。段階的に来年3月1日以降は全往復便に就航させる。

 大貫社長らは先月29日の初便到着セレモニー(地元主催)が台風21号の影響で中止されたため、あらためて3町長ら地元説明会のため来島した。

 会見は天城町役場であった。約7年半ぶりのジェット機路線の復活に、大貫社長は「JAL勤務当時から、『やっぱりジェット機だ』と望まれていた。ようやく達成ができてよかった」。

 同最新鋭機の特長に①スピードが速い(片道5分短縮)②プロペラ機(6千㍍)より高い約1万㍍まで上昇でき、積乱雲などの上を突き抜けて飛ぶため揺れを軽減③機体の「バブルバブル構造」で、ゆとりの客室空間を確保(JALグループ国内線の大型普通機と同等、幅は一番広いのが売り)④スマートフォンやタブレット端末への機内無料Wi‐Fiビデオプログラム(20種)の提供―など挙げた。

 客室乗務員の真井由樹子さん(喜界島出身)も、客室乗務員の全員が自らの似顔絵シールなどを贈り、会話のきっかけをつくって「心のサービスに努めている」ことも紹介した。

 その上で大貫社長は「交流人口の拡大に寄与したい。世界自然遺産登録やトライアスロン大会も用意され、結果的に交流人口は必ず増える。利用率(現在60%台)アップを目指すことが島の皆さんのメリットにもなる」。また自然遺産など注目が集まる中で、「最新鋭ジェット機を投入し、それがフックになって交流人口が増えるサイクルをぜひ創り上げたい。JALグループで決断したと受け止めて欲しい」とも強調した。

 同席した大久幸助天城町長(徳之島空港利用促進協議会長)も「島に生活する者として、エンブラエルのジェットが飛ぶことは、一言でいえば徳之島の夜明けだ」と歓迎した。