台風6号 被害に備え収穫急ぐ

台風6号 被害に備え収穫急ぐ

大和村のスモモ農家では台風被害に備え収穫を急いだ

 

大和村のスモモ農家

 収穫シーズンが終盤を迎えるなか、大和村のスモモ農園などで16日、台風6号の接近を前に被害を少しでも抑えようと、慌ただしく動く姿が見られた。スモモ農家らは、早朝からかごを手に、食べごろを迎えた実を、一つ一つ丁寧に摘み取り、選果場に運び込むなど、被害の防止に備えた。

 この日は、同村思勝の4㌃の畑でスモモ栽培を営む中原史雄さん・順子さん夫妻の農園でも、大雨を伴う台風の接近に備え、朝から摘み取り作業を開始。強風で傷ついたり落下による被害が予想されるなか、中原さんは「少しでも被害は抑えたい」と、収穫を急いだ。

 中原さんによると、今年は先月24日ごろから収穫を始め、現在はほぼ終盤。今年は例年のような台風被害もなかったという。出来に関しては例年以上だという中原さんは「何事もなく過ぎて去ってほしい」と無事を願った。

 一方、同村湯湾釜の選果場では定期船の欠航に伴い、16、17日の選果作業は停止を余儀なくされたが、農家からは続々と収穫した果実が持ち込まれた。昨日から運び込まれたスモモが所狭しと並び、選果作業を待っている。

 同村産業振興課・重田康治主査は、選果の待機状態について「箱詰めをすると熟すスピードが速くなり傷みやすくなる。船が動き出すまで待つしかない」と説明。台風については「川の増水や実の耐水性という観点からは雨も気になるが、やはり風が心配。被害がなければいいが」と天候の行方を気づかった。