チャーター便で奄美の関係者と交流した屋久島空港利用促進協議会の一行
屋久島空港利用促進協議会(会長・荒木耕治屋久島町長)は23日、JAC(日本エアコミューター)のチャーター便で屋久島空港から奄美空港に入り、島内視察と奄美側との意見交換会を行った。交流会に参加した出席者からは、「再提出となった奄美の世界自然遺産登録に前向きに取り組み、世界遺産の先輩である屋久島に学び登録を実現させる」「航路の定着と空路の開設で両地域のさらなる交流を拡大させて地域振興に活用していく」などの意見が出された。
屋久島と奄美大島の間の交通アクセスは海上航路では今年3月4日、マルエーフェリーの「フェリー波之上」が名瀬港から宮之浦港までの片道航路が試験的に運航を開始している。
空路では日本エアコミューター(JAC)㈱のチャーター機が2月から、旅行会社の企画商品で何度か運航されていた。同促進協議会は屋久島空港の利用促進と新たな空路開設を図る目的で、今回の屋久島空港から奄美空港間のJACチャーター便を利用した2泊3日の交流事業を実施した。
荒木町長や町議会議員、県熊毛支庁職員など36人が、チャーター機に搭乗し奄美空港へと出発した。天候不良により同機の奄美空港到着は、予定より1時間20分ほど遅れになったという。
奄美空港から移動して昼食後、奄美市笠利町の県奄美パークや龍郷町赤尾木の大島紬村などを視察。夕方に同市名瀬の奄美観光ホテルで、奄美側の参加者約40人も出席して奄美屋久島交流懇談会が開催された。
懇談会の冒頭で県大島支庁の松本俊一支庁長が歓迎のあいさつ。松本支庁長は「奄美の世界自然遺産登録は、推薦書を見直して再提出することとなった。前向きに取り組んで行きたい。世界自然遺産の先輩の屋久島の知恵やノウハウを借りたい。相乗効果が出る仕組みを作り、お互いのさらなる交流促進につながっていけば」と話した。
(一社)あまみ大島観光物産連盟の境田清一郎事務局長が、屋久杉染めの大島紬を身に着け奄美の観光について講話。朝山毅奄美市長の乾杯の発声で、両地域の参加者は歓談した。
しばらく会食を楽しみ奄美側6人、屋久島から5人がマイクを握り両地域の交流に向けて意見交換。荒木町長は「県内の26有人離島が一緒に観光に頑張ることで、県全体の観光浮揚につながる。2年後には世界自然遺産になってもらい、私たちとともに多くの人々と連携を作り上げていきたい」と語った。
24日は、金作原や国直集落(大和村)などの視察を予定。一行は屋久島を経由するフェリー波之上に乗船して、奄美との交流事業を終える。