「唄島ふぇすてぃばるっち。」

出身アーティストらが一堂に会し、楽曲「懐かしい未来へ」を熱唱した

出身アーティスト勢ぞろい
〝懐かしい未来へ〟発表 観客らから大きな拍手

 奄美大島出身のアーティスト、シマ唄者ら16組が出演した、「奄美『環境文化』祭唄島ふぇすてぃばるっち。」(同実行委員会等主催)が28日、奄美市名瀬の大浜海浜公園野外ステージであった。全国で活躍するアーティストらを一目見ようと約2千人(主催者発表)の観客が会場を訪れた。

 同イベントは、㈲アーマイナープロジェクト(麓憲吾代表)が今年4月にスタートした「唄島プロジェクト」の集大成。音楽を通じて島内外に奄美の自然・文化の魅力を発信することを目的としており、パネルディスカッションもあった。元ちとせさん、中孝介さん、サーモン&ガーリックと、環境省奄美野生生物保護センターの千葉康人上席自然保護官、観光ガイドの永江直志さんらが登壇し語りあった。

 音楽ステージには奄美大島出身アーティストが勢ぞろい。前山慎吾さん、別府まりかさんなどによるシマ唄、城南海さん、我那覇美奈さんらによるポップスなど、それぞれが美しい歌声で会場を魅了した。

 終盤にはプロジェクトで制作した楽曲「懐かしい未来へ」の発表があり、参加アーティストらが熱唱。ピアニスト村松健さん作曲のポップなメロディーに、シマ口をふんだんに使った歌詞やシマ唄独特の裏声での発声など「奄美らしさ」を多く取り入れた楽曲に観客からは大きな拍手が送られた。

 会場を巻き込んだ六調でイベントは大団円を迎えた。麓代表は「島らしさ、島の歴史、“懐かしい未来”を皆さんと共にこれから作り上げていきましょう」と呼び掛けた。

 この日同市名瀬から来場した嘉納愛さん(43)と津久井美穂さん(44)は「プロのアーティストがこんなにも奄美に集まるのは初めてではないか。プロジェクト開始以来、半年間の一連の流れがイベントにつながっていて感動した」と話した。