はつらつと日ごろの活動を紹介。天城町「ゆいゆいサロン」全体交流会=29日、天城町防災センター
【徳之島】高齢者の健康づくり・介護予防を図っている天城町「ゆいゆいサロン」事業の第9回全体交流会が29日、97歳を頂点に、サロン利用者180人が参加して町防災センターであった。介護保険サービスに無縁のまま同サロン利用10年達成者の表彰や健康講話、活動成果の発表など全体交流を通じ笑顔の花を咲かせ合った。
同町「ゆいゆいサロン」は、地域の高齢者が集う場を設けて健康づくりと介護予防に関する知識・実践の普及などが目的。2006年度に開始して14年目。全14集落の自治公民館などを会場に週1回ペースで実施。現在、町地域包括支援センター直轄が9集落、委託開催が5集落。利用者数は前年比62人増の計297人(うち男性26人)という。
会場は鮮やかな「さくら色」のTシャツに染まった。森田弘光町長が「介護保険を受けることなく元気で健康、笑顔の絶えないまちづくりに」と期待。10年表彰の5人を代表して上田テルさん(85)=松原西区=は「サロンは一つの家族のような存在。みんなで楽しく長生きをしましょう」と呼び掛けた。
日置市・馬場病院の理学療法士小牧隼人さんが題「いくつになっても衰えを知らない体づくりを始めよう!足腰健康体操!」で講話。加齢に伴って「いつの間にか起こる変化『老年症候群』」(病気とは言えない・命には関わらない・生活への支障が少ない初期)の原因の一つ大腿四頭筋(しとうきん)など筋力の低下、その鍛え方など健康体操もアドバイス。サロン活動など参加を通じ「わらって・うごき・つながっていく」大切さも説いた。
続いて各集落サロンの代表らが日ごろの活動の模様を実演、交流した。実妹の中原範子さん(92)と連れ立って参加した貞つるさん(97)=いずれも天城=は「家に1人でいるよりも、サロンには友だちもいっぱいで楽しい。毎朝、杖(つえ)を手に歩くのも健康の秘けつかも」と笑顔を輝かせた。
▽10年表彰(敬称略) 上田テル(松西)、前田幸(前野)、山口文子(浅間)、西川千枝(平土野)、田尻富久子(天城)