受験を終えて安堵の表情で学校を出る受験生たち(大島高校)
2020年度県内の公立高校入学試験2日目が6日、社会、数学が行われ全日程を終了した。大島学区は学力検査定員1014人に対して2日目は658人が受験。最終倍率は前年度比0・06ポイント増の0・65倍となった。合格発表は13日、受験校のホームページなどで合格者の番号が掲載される。
県では学力検査定員1万1300人に対して、2日目は9194人が受験。326人が欠席し、うち大島学区は6人だった。
県の最終倍率(全日制+定時制)は0・81倍で、記録のある平成以降最も低い倍率。63校125学科で定員を下回り、大島学区では、奄美(情報、1・15倍)を除く全学科が定員割れとなった。
県の学校・学科別では、最も倍率が高かったのが鹿児島中央(普通)の1・47倍で、次いで鹿児島玉龍(普通)の1・39倍、鶴丸(普通)と鹿児島南(商業)の1・32倍。最も低かったのは、鹿児島商業(国際経済)の1・32倍だった。
県教委高校教育課によると、県本土、大島学区内ともに会場での大きなトラブルの報告はなく、無事全日程を終了。新型コロナウイルス感染などに伴う欠席者の届け出もなかった。
合格発表は13日の午前11時以降。不特定多数が接触する機会を避けるため、大島、奄美、大島北、古仁屋、喜界、徳之島、与論の7校はホームページ上でのみ発表し、沖永良部は、学校内での掲示とホームページを併用する。
13日は、二次試験の実施校や学科を発表。試験日は23日で、面接や作文などを実施し、合格発表は翌24日(午後2時以降)。出願は18日から19日正午まで受け付ける。
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奄美市名瀬の県立大島高校では、受験を終えた生徒らが互いの頑張りを称えながら校門に出てきた。受験生らは「力は出せた」「難しかった」とさまざまな表情を浮かべて友人と語り合うなど、安堵する姿が見られた。
芦花部中の男子生徒は「待ち時間は緊張したけどいざ試験が始まると集中できた。高校では大学進学を目指したい」と抱負。名瀬中の女子生徒は「練習問題などで受験勉強に取り組み、力は発揮できた。国立大学が目標なので、(高校では)成績がトップを取れるように頑張りたい」と新生活に向けての期待を口にした。
この日も、会場を出るほとんどの受験生がマスクを着用。「突然の休校には驚いたけど対応はできたと思う」など話した。