適正飼養周知に小冊子配布

完成した飼い猫条例啓発マンガを持つ平田会長(右)と奄美猫部の久野代表

奄美大島ねこ対策協作成
飼い猫条例の内容などマンガで表現
「無関心な人にも読んでもらえたら」

 奄美大島ねこ対策協議会(会長・平田博行奄美市環境対策課長)は12日、奄美市役所で会見を開き、飼い猫条例啓発マンガ『精霊戦隊 ネコレンジャー』を作成し、奄美大島全域に全戸配布することを発表した。事務局は配布を通して、住民に広く飼い猫の適正飼養を知ってもらう考え。また島内5市町村のホームページ上での公開も検討していくという。

 同協議会は奄美大島5市町村で構成。2018年7月に、「奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画」が施行され、奄美大島全域でねこ対策を推進している。

 平田会長は「ねこ対策は、ノネコ対策・ノラネコ対策・飼い猫対策を総合的に行う必要がある。飼い猫の適正飼養は重要な対策。さらなる啓発として子どもにも分かりやすい飼い猫条例啓発マンガの冊子を作成した。奄美大島全域の全世帯に配布する」と話した。

 啓発マンガは、奄美ネコ問題ネットワーク(ACN)、NPO法人奄美野鳥の会、奄美哺乳類研究会、環境省奄美野生生物保護センターの協力で(一社)奄美猫部がマンガを制作。A5判で全20ページ(フルカラー)。寸劇として披露されたストーリーをもとに、実写の背景や人物などが掲載されている。飼い猫条例の内容や罰則規定、飼い主が守らなければならないルールも盛り込まれ、飼い主に適正飼養を求めるもの。

 制作に関わった奄美猫部の久野優子代表は、「飼い猫条例の周知が目的。本格的に啓発が始まったばかりだが、無関心な人にも読んでもらえたらと協力させてもらった」と説明した。

 島内5市町村の3万2千世帯を対象に、小冊子3万5千部を作成。16日以降、随時配布していくという。なお学習や島外の人などが利用できるように、5市町村のホームページ上で小冊子のPDFデータを公開することも考えているとした。