休校中でも遠隔指導・面談可能に

Webアプリで教育支援
慶応義塾大OB有志グループ「ピンチをチャンスに」

 慶応義塾大学(東京都)のOBで作る「ビジネス教育三田会(仮称)」はこのほど、新型コロナウイルス感染拡大防止策で休校中の子ども達の教育機会確保のため、遠隔指導・個別面談などに生かせる教育支援Webアプリを開発した。同会会員で同大SFC研究所の折田真一上席所員は「このピンチをチャンスに変え、教育現場が変化することを望みたい。多くの人に自由に使ってもらえれば」と利用を呼び掛けている。利用は無料。

 同会が開発したWebアプリ「PEN―TALK(ペントーク)」は、オンライン上でのテレビ電話システム。専用のWebページにアクセスし、対話者同士が決定したパスワードを入力することで通話が可能になる。Web上で使用できるため、ダウンロードやインストールなどの必要はない。またアカウント設定がないため、SNSなどと異なり個人情報入力は不要。端末のカメラが自動で起動するため操作方法も簡単だ。

 折田上席研究員によると、もとは新年度からの高校学習指導要領改訂を視野に、Web接客やビジネス教育の支援ツールを構想していたもの。今回の一斉休校措置を受け、「子ども達の学びを止めないために」との思いからツール開発の計画を前倒した。

 今後は、同大OBの協力を得て教師や保護者への教育支援を行う組織編成などにも注力。寄付などを募り、機能の向上やシステムメンテナンス体制の確立を目指すという。また奄美大島内の教職員に呼び掛け、利用の促進等も図るという。

 専用WebページのURLはhttps://pentalk.jp。カメラ付きのパソコンでの使用を想定しており、対応ブラウザは▽マイクロソフトエッジ(最新版のみ)▽サファリ▽クローム―など。なお、インターネットエクスプローラーは非対応となっている。