地鎮の儀で刈初を行い、工事の安全を祈願する朝山市長
市民交流センターの完成予想図(奄美市提供)
奄美市が同市名瀬柳町の旧名瀬保健所跡地での整備を進めている「市民交流センター」の新築工事安全祈願祭が13日、建設予定地で行われ、朝山毅市長ら関係者約50人が出席した。同センターは市庁舎建設に伴い解体された旧名瀬公民館の代替施設で、多目的ホールや図書コーナーなどを整備、生涯学習の拠点として多くの市民の利用が予想されており、中心市街地の活性化なども期待されている。
同センターは3127平方㍍の敷地に鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積2869平方㍍の施設を建設。1、2階には客席354席(2階104席)の多目的ホールを、3階は多目室や工芸室など生涯学習施設を整備する。また、1階部分には図書コーナーやカフェスペースなどを備えたマチナカリビングも設置する。総事業費は24億4千万円。
当初計画では昨年10月に着工し、今年11月ごろの完成を見込んでいたが、昨年7月以降、2回実施された入札で、市が見積もった落札予定価格と事業者側の入札価格に大きな開きがあったことから不調に終わり、今年2月末にあった3回目の入札で、ようやく落札業者が決まった。落札額は15億1900万円で、消費税を含めた契約金額は16億7090万円。設計監理は内藤・重信設計共同企業体、建築工事は東急・前田・丸三特定建設工事共同企業体が担う。
祈願祭には朝山市長や要田憲雄教育長、与勝広市議会議長、施工業者、ら約50人が出席、朝山市長は「多世代にわたる市民の交流と学習の場と位置づけ、奄美の伝統文化の継承、生涯学習の拠点として、これまで以上に多くの市民に親しまれる施設となるよう整備を進めていきたい」と話した。
周辺整備を含めた工期は約14カ月を見込んでおり、来年5月下旬の完成を見込んでいる。完成後、名瀬公民館が所蔵していた図書の整理などが必要なため、供用開始の時期は未定となっている。