下船客にも検温実施

下船客に検温を行う和泊町の職員(右)=15日午前11時半ごろ、和泊港=

沖永良部2町、水際対策強化

 【沖永良部】新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ水際対策として、和泊、知名両町は15日から、鹿児島~沖縄間を結ぶ定期船の下船客を対象に検温を始めた。来月6日まで実施する予定だが、今後の状況で期間の延長もある。

 今月1日、和泊町で感染者が確認されたことを受け、沖永良部空港では2日から到着客を対象に、県と和泊町で検温を実施。定期船に関しては、3日から乗船客のみに運送代理店の職員が検温を行っていた。

 両町は、11日に来島自粛を要請するメッセージを発表しており、水際対策の強化として下船客への検温実施を決めた。沖縄へ向かう下り便については和泊町の職員で行い、鹿児島行きの上り便は知名町で担当する。

 同日午前11時半ごろ、沖縄行きの定期船が和泊港に到着。船のタラップ付近と車両の乗降口付近の2カ所に各2人ずつ職員を置き、検温を行った。また、マスクの着用など感染予防策の徹底を呼び掛けるチラシも配った。

 下船した60代女性は「乗船と下船時に検温をしてくれると自分も安心できるが、いつ終息するのかもわからないし、マスクも不足してきているので不安しかない」と話した。

 港を訪れ検温の様子を確認した伊地知実利町長は「水際対策を強化して島民の不安を少しでも解消し、来島した人にも危機感を持つよう注意喚起をしていきたい」と語った。