虹の丘・テレビ電話で面会

テレビ電話で面会する村田志保子さんとのぶ枝さん

「元気な姿見られてよかった」
入居者と話でき家族から好評

 奄美市名瀬小宿の介護老人保健施設虹の丘(喜入厚施設長)では、テレビ電話による面会を行っている。新型コロナウイルス対策によるもの。面会禁止の中でも入居者と話ができ、家族から好評を得ている。

 1日、同施設に入居する村田志保子さん(92)と話すため、義理の娘であるのぶ枝さんが1階受付を訪れた。
しかし、同施設は新型コロナウイルス対策のため面会禁止中。のぶ枝さんが受付に設置されたノートパソコンに向かうと、入居者フロアにいる志保子さんの姿が映し出された。

 同施設は4月27日から、インターネットを活用した会議用ツール「Zoom」を導入。受付のノートパソコンと、入居者フロアのタブレットをつなぎ、テレビ電話で面会ができるようにした。面会禁止が長期化するにつれ、入居者の家族から「話がしたい」との要望が出るようになったため、システムを整えた。

 村田さん親子は10分ほど会話を楽しんだ。画面越しに志保子さんが制作した刺しゅうを見せたり、お互いに「化粧がきれいね」とほめ合う場面も。「また会えるまでがんばろう」「会ったらいっぱい話をしよう」とお互いを励ました。

 志保子さんは、画面越しにのぶ枝さんの声を聞いて「はげー」と驚いた様子。「元気な姿を見られてうれしい」とはつらつとした笑顔を見せた。

 のぶ枝さんは「初めてテレビ電話で面会した。義母は話好きなので、顔を見て話せるのはすごくいい。これからも定期的に話したい」と語った。

 喜入施設長によると、テレビ電話で面会をした後は入居者も喜び、安心した様子を見せるという。「入居者は90代以上が多く、いつ突然急変するか分からない。できるだけ直接会話できる機会を増やし、ご家族に元気な姿を見てもらいたい」と話した。

 同施設は平日午前9時~午後5時までテレビ電話面会に対応。土日祝日も要請に応じて対応するという。