「銀座もとじ」がオンラインショップ

大島紬の製造工程が丁寧に説明されている様子(提供写真)

大島紬への思いを語る元ちとせさん、ほか中孝介さん、城南海さんも言葉を寄せた(提供写真)

在宅の顧客に向けて大島紬の魅力発信
元ちとせさんらアーティストも応援メッセージ

 【東京】こんな時だからこそ、大島紬はいかが? 新型コロナウイルスの感染拡大の終息が依然として見えない中、着物の専門店が初めてのオンラインショップを開催した。ショップには奄美出身のアーティストらも応援のメッセージを寄せ、大きな反響を呼んでいた。

 緊急事態による店舗休業のさなかに、在宅の顧客に向け、大島紬の魅力を広く発信し、理解を深めてもらい産地の活性と自粛生活の人たちに元気を届ける初の試みとして、オンラインショップ大島紬展を開いたのは、中央区にある「銀座もとじ」(泉二弘明社長)。泥大島をはじめ、白大島、同社オリジナルの大島紬など幅広い品揃えと共に、さまざまなコンテンツも合わせて公開。4月15日から30日まで行われ、19日からは奄美大島出身のアーティストも応援メッセージを寄せ、城南海さん、中孝介さん、元ちとせさんの順番で大島紬の魅力や思いを語る動画が連日公開され、多くのアクセスがあった。元さんは奄美の海をバックに、中さんは自らが愛用している龍郷柄の大島紬を着用し、城さんは小さい頃から慣れ親しんだ大島紬への思いを語った。

 また、奄美大島の大島紬を代表的な工程、締め機、泥染め、機織りの工程に携わる作り手のバトンリレー動画を公開した。同社によると「お客さまは、奄美大島へ訪れたことのある方も非常に多く、なじみ深い奄美の景色に元気をもらったとおっしゃる方や、あらためて大島紬の製作工程の緻密さに感激した、など声がありました」という。その他、スタッフによる、女性と男性の大島紬のコーディネート紹介動画や、それぞれの織元の特長を紹介する特別ページなども展開し、さまざまな大島紬の魅力を紹介している。泉二社長は「応援やお客さまからのたくさんのお声に私たちも力をいただきました。あらためて人と人とのつながり、温かい気持ちに心から感謝です。これからも希望や元気をお届けしたいと思っています」 と力強く語った。好評につき、オンラインショップ大島紬展は会期を延長し、17日(日曜)までの開催となる。