講義に聞き入る児童ら(提供写真)
「どんどん自然に興味」
西さん分かりやすく伝える
奄美市笠利町の佐仁小学校(花房八重子校長、児童11人)で7日、「奄美の自然を学ぶ環境学習会」が行われた。講師は同市名瀬小湊在住の西真弘さん(47)。奄美の森林に生息する生き物の様子を紹介しながら、奄美の自然について分かりやすく伝えた。児童からは「どんどん自然に興味がわいてきた」との声があがった。
同校では、県の研究指定を受け、オオゴマダラの飼育観察活動を通した環境教育を推進している。今回の環境学習会は、その一環として行われた。
講師を務めた西さんは、外来種駆除活動に携わるかたわら、昆虫調査を行ったり、ナイトツアーガイドをしたりしながら、奄美の豊かな自然を多くの人々に伝える活動を行っている。
大型液晶テレビに映し出される奄美固有の生き物たちの写真に、11人の児童らは興味津々。また、「固有種が多いのは、奄美大島の成り立ちに関係がある」「シイの実とミミズが豊富なことが、生態系を支えている」「ハブを頂点として、生き物たちがバランスよくつながり合っている」などという奄美の自然の仕組みに関する話にも、うなずきながら聞き入っていた。
最後に「奄美の豊かな自然を守っていくためには、ノネコなどの外来種を自然に持ち込まないことも大切だよ」と話した西さん。「美しい奄美の自然を将来に残していくために大切なことは何なのか。一人一人がしっかりと意識しよう」というメッセージを児童に伝えた。
6年生の福山心さん(11)は「知らなかったことが分かって、どんどん自然に興味がわいてきた。奄美の生き物や地形についてこれからも調べていきたい」と感想を話した。