おいしい夕食、集落までお届け

外出自粛の影響もあり、早くも「重宝」だと評判の大和村集落まるごと体験協議会主催の移動販売

大和村まるごと協
飲食店支援、移動販売開始

大和村集落まるごと体験協議会(中村修会長)は11日から、村内の飲食店などをテイクアウトで応援しようと、夕食メニューの移動販売を始めた。販売車には村内8店舗のオーナーらが腕によりをかけた彩り豊かな惣菜や自慢の自家製料理などが積まれ、各集落に直接お届け。中村会長は「村のおいしい料理を知るチャンス。気軽に利用してほしい」と呼び掛けた。

移動販売は、新型コロナウイルスの影響で苦境に立つ村内飲食店や民宿を支援しようと、同村・地域おこし協力隊の三田もも子さんが発案。同業者の競合を避けるため〝夕食〟の時間帯に絞って、各店から委託の惣菜などを販売していく。

メニューには、揚げ物や炒め物、魚料理やアジアン料理など和洋中の各種が取りそろえられ、価格帯は200~500円とリーズナブルに設定。予約や事前の取り置きなども受け付け、今里集落発(月・木曜日)と国直集落発(火・金曜日)の2ルートで、各集落の公民館を巡回する。

好天に恵まれた14日、午後3時に今里集落をスタートし約30分間隔で各集落を移動。販売を告げるアナウンスが集落に流れると近隣住民らはざわざわと集まり始め、にぎやかな食卓の一品にと今晩のおかずを買い求めた。

エラブチの唐揚げを購入した名音集落の納衛さん(73)は「一人暮らしで揚げ物などは手間。助かる」と笑顔。訪れた主婦らからは「今度はピザが欲しい」「刺身がいい」など、新たなオーダーも早速入った。

今後は参加店舗を増やしながら、客からの聞き取りも行い、サービスやメニューの充実を目指す方針。中村会長は「嘆いてばかりでは何も始まらない。自分たちでできることに取り組みながら、大和村の飲食店も盛り上げていきたい」と話した。

問い合わせ・予約は、同協(担当・中村さん)電話0997―57―2828まで。