限られた場所でも添付しやすいよう、小型化に改良された2種類の啓発ステッカー
シーズン前に啓発ステッカー作成
奄美海保
夏の海水浴シーズンを前に奄美海上保安部はこのほど、遊泳中・スノーケリング中の事故防止を啓発するステッカー2種類を制作した。奄美群島内のマリンレジャーに伴う水難事故は近年増加傾向にあり、死亡に至るケースも多い。同部は「海岸周辺やレジャースポットなど、現場のより目立つ場所に掲示することで、安全な遊泳を心掛けるよう呼び掛けていきたい」と話した。
ステッカーは、宿泊施設やダイビングショップに啓発しようと昨年に制作した2種類を改良。浜辺の自動販売機やレンタカーなどにも貼りやすいよう小型化(縦74㍉×横105㍉)し、各2000枚用意した。
ステッカーには、風が強い時は泳がないなど遊泳時の注意事項やスノーケリングする際のライフジャケット着用の必要性などを記載。より詳しい知識や情報をスマホなどでも入手できるよう、ウェブサイトへ誘導するQRコードも添付した。
同部によると、昨年管内で発生した遊泳中の事故は9件(死者7人)で、うちスノーケルによる事故は6件(同4人)。ここ5年間の海難事故でも、スノーケル48%、溺水45%と、遊泳中の事故が大半を占めている。
同部は、事故者の3人に2人が県外からの観光客であることなどからより身近な場所にステッカーを貼ることで、遊泳者に直に呼び掛けたい考え。6月中には奄美大島内の主要な場所への設置を済ませ、奄美群島全域にも広げていく予定だ。
同部交通課の緒方猛課長は「天候や体調の悪い時には海に入らず、安全な遊泳を心掛けてほしい」と訴えている。