浄水場の草除去に除草剤

施設の敷地内で除草剤が使用された大和村の浄水場

大和村・戸円と名音地区
村陳謝「あってはならないこと」

大和村の浄水道施設内でこのほど、敷地内の草の除去に除草剤が使われていたことが村住民から指摘があり、わかった。見つかったのは戸円地区と名音地区の2カ所。これに対し村住民税務課は事実関係を認めた上で、「あってはならないことで大変申し訳ないことをした。今後二度とこのようなことが起らないよう、職員への注意を徹底するなど、管理体制の強化に努めたい」と陳謝した。

村民男性が気づいたのは5月16日。戸円地区簡易水道施設に立ち寄った所、敷地内の草が赤く枯れていることに気づき付近を歩いたところ、施設内で除草剤を発見した。

男性は、施設の沈殿やろ過などの処理場付近でも草枯れをしていたことから「水は体に入れるもので、命にかかわること」と悩んだ末同課に報告。除草剤の使用の中止や水質調査などを訴えた。

同課によると、使われた除草剤はアミノ酸系の製品で、微生物が自然物に分解するタイプ。当時、施設の管理にあたっていた臨時職員が、メーカーに成分を確認後使用したが、同課への許可・報告はなかったという。

現在、簡易の水質検査での異常はなく同課は男性の報告を受けて農薬分析を専門機関に依頼。6月下旬までには結果が判明する見通しで、同課・吉原照悟課長は「結果はわかり次第公表するとともに、村民には改めておわびし、丁寧に説明していきたい」と話した。