話し合いを行う奄美大島エコツアーガイド協議会役員会
奄美大島エコツアーガイド協議会(喜島浩介会長、役員11人、顧問2人)は10日、2020年度第1回奄美大島エコツアーガイド協議会役員会を市役所で開いた。新規入会・退会の審議や、ナイトツアーの交通量規制について話し合いが行われた。ナイトツアーについては「認定されたガイドでない者がお金を取って客を車に乗せることは白タク行為に当たる。取り締まりを」との意見も出た。
同会では▽入会・退会希望者の承認▽オンライン会議について▽休会中の会費の徴収について▽傷害保険加入について―などの議題が話し合われた。
会後半では、奄美野生生物保護センターから、三太郎峠・スタル俣線のナイトツアー
の状況について報告があった。同エリアではナイトツアーによる車両通行が増加しており、生息地のかく乱や交通事故の発生、利用者同士のトラブル発生といった問題が生じている。
同センターは2019年8月から定期的に、三太郎峠周辺の交通量測定と現地調査を行っている。最も交通量が多かったのは19年8月12日の36台。最も少なかったのは12月前半の平均7・3台。正月休みにも交通量が増加し、20年1月1日の夜から2日の早朝までが39台だった。3月後半の連休も、一晩で49台の通行があった。
現地調査によると、通行車両の約5割がレンタカーとガイド業者の車両で、残り5割は地元の一般車両とみられた。これについて「地元住民が来島した親族や友人を乗せて自然観察をしているのではないか」「ガイド業者でない者が観光客を乗せて走行しているのではないか」との考察が出た。
これを受けて同会では「認定されたガイドでない者がお金をもらって観光客を乗せているとすれば白タク行為にあたる。取り締まりが必要」との意見が出た。このほか対策として、一晩あたりの交通量制限やスタル俣線利用禁止・一方通行化などの案が出された。
同会では近隣住民へのヒアリング等も行って同エリアの利用ルールの素案作りをし、今秋に実証実験を行う方針。