収穫シーズンを前に関係者がパッションフルーツの出来を確認した(有田農園内)
「品質に自信あり」
コロナ影響も 認知度向上に意気込み
皇室にも献上されている瀬戸内町産のパッションフルーツ(以下パッション)が収穫シーズンを迎えた。瀬戸内パッションブランド産地協議会(宮原仲清会長、26戸)は10日、同町嘉鉄の生産農家など関係者とともにパッションの実の状態を確認。全国ブランドとなった地元特産品の出来栄えに、期待感を示した。
同町農林課によると、今期の町内生産者数26人(前期28人)、施設面積2・5㌶(同2・6㌶)で、生産量は約40㌧(同48㌧)を見込む。品種は「ルビースター」がメーン。収穫は早い所では5月下旬から始まっており、7月下旬まで続く。個販中心で、ほとんどが東京など島外に出荷されるという。
協議会メンバーと県や町の行政機関は同日、同集落の有田農園(有田修一代表)に集まり、ビニールハウス内で実ったパッションを手に成熟度を確認した。シーズンを前に例年収穫式を開いているが、新型コロナウイルスの感染拡大防止から規模を縮小しての集会となった。
4年前から栽培に取り組んでいる有田代表によると、今期はV字形に釣り上げる方式を行い、前期よりも収穫は5割増しを見込む。「出来は例年通り。安心安全な味を届けたい」と話した。
宮原会長は「ブランドの定着を目指し、これまで島外での販路拡大に取り組んできた。品質にも自信を持っている」。新型コロナの影響による出荷動向を懸念するが、「今後の状況を見据えながら、東京などへの売り出しにつとめたい」と意気込む。
今後について、ふるさと納税の返礼品や皇室献上(10箱)、果実分析検討会などを予定している。