島ミカンやキビ砂糖で喜界島発クラフトコーラ

島ミカン、キビ糖、スパイス13種類を使用した希釈用コーラシロップ。パッケージデザインは真子さんが担当 (提供写真)

アジアで出会った夫婦が一念発起
離島活性化の願い込め

 福岡県在住の夫婦が営んでいる清涼飲料水製造業・Keithland(キースランド)。昨年8月から活動を始め、喜界島の島ミカンやキビ砂糖を使用した無添加のクラフトコーラの希釈用シロップ「TOBATOBACOLA(トバトバコーラ)」を製造、販売している。製造は喜界島、販売は福岡を拠点に行っている。

 妻の甲原真子=なおこ=さん(31)は喜界町赤連出身の元ウェブデザイナー。福岡出身の夫、和憲さん(33)とは当時務めていたシンガポールの外資系旅行会社で出会い、結婚。2018年に日本に帰国し、直子さんの故郷である喜界島に帰省した際、島ミカンがフードロスになっている状況を知った。「島のために独自にできることはないか」と思い、シンガポールで触れ合ったスパイスを使い、コーラを作ることを発案した。

 レシピの研究を重ね、今年3月に一回目の製造にこぎつけた。製造場所は喜界町の農産物加工センター。310㌘の瓶(税込2450円)を100本、1㌔㌘の業務用パックを15本製造し、福岡の飲食店のイベントや路上などで販売を始めた。反応は好調で、年配の方からも「身体に優しくてクセになる味」との声があったという。

 真子さんは、「商品名の『TOBATOBA(トバトバ)』は、島方言で『うきうき』という意味。喜界島を盛り上げることで、離島全体の活性化につながる活動を行っていきたい」と語った。

 問い合わせは電話080・3961・4643、メール:info@tobatoba.jpまで。

 現在は新型コロナウイルス禍で喜界島でも製造が困難なため、予約販売受付中。喜界町のふるさと納税返礼品にも登録されている。