奄美出身者躍動、鹿商Aが団体制す

団体戦を制した鹿児島商業A(前列左から、西加、里、市田、後列左から濱口、栄)=提供写真

個人無差別級は里(赤木名中出身)
西加(朝日中出身)、市田(住用中出身)もV
県高校相撲大会

 県高校総体の代替大会「2020年度県高校メモリアルマッチ相撲大会」が18日、鹿児島市のかごしま健康の森公園相撲場であった。団体戦は、5人全てが奄美出身者の鹿児島商業Aが全勝で制覇。個人戦では、無差別級を3年・里海斗(鹿児島商業・赤木名中出身)が優勝し、100㌔以上級を2年・西加陽斗(同・朝日中出身)、80㌔級を2年・市田愛翔(同・住用中出身)がそれぞれ制するなど、奄美出身者が躍動した。

 大会は、新型コロナウイルスの影響で中止となったインターハイに代わる代替大会として実施。県高校体育連盟相撲専門部が主催した。

 団体戦は、県内から4チームが出場しリーグ戦で対戦。鹿商Aは、里、西加、市田に、2年・濱口颯翔(朝日中出身)、同・栄龍聖(同)の奄美出身者5人で挑み、3戦全てで勝利し頂点に輝いた。

 個人戦の無差別級決勝では、昨年8月のけが以来約1年ぶりの実戦となった里が後輩の濱口を下手出し投げで下して有終V。同100㌔級以上では、西加が濱口を押し出しで決め、同80㌔級では市田が栄雄登(樟南・赤木名中出身)を破って優勝を果たすなど、奄美出身者が各部門で上位をにぎわした。

 試合を終えた禧久昭広監督は「里を含め最後にみんなで勝つことができてよかった」と選手を称えた。続けて「全国大会がなくなったのは残念だが、来年も引き続き全国を狙えるメンバー。(2年生)4人はまだまだ優しい面もあるが、精神面をしっかり鍛えつつ、来年の優勝目指して頑張りたい」と先を見据えた。

 無差別級を制した里は「インターハイがなくなったと聞いた時は目標を見失ったが、まずは大会を開いていただいた関係者に感謝したい」。直前までけがに泣かされたが「練習期間が短く押し相撲に絞って強化してきたが、最後に団体・個人とともに優勝できてよかった」と述べ、「(けがに)悩み苦しんだ3年間だったが、支えてくれた人にお礼を言いたい」と振り返るなど、喜びを噛みしめた。

 結果は次の通り。

 【団体】鹿児島商業A5―0鹿児島商業B、樟南4―1鹿児島実業、鹿児島商業B4―1樟南、鹿児島商業A5―0鹿児島実業、鹿児島商業B3―2鹿児島実業、鹿児島商業A4―1樟南
 ※順位 ①鹿児島商業A②鹿児島商業B③樟南

 【個人】▽無差別級 ①里海斗(鹿児島商業)②濱口颯翔(同)③西加陽斗(同)▽100㌔以上級 ①西加②濱口③新島伊武起(樟南・龍南中出身)▽80㌔級 ①市田愛翔(鹿児島商業)②栄雄登(樟南)③羽生健人(鹿児島商業)