「海の日」に安全教室

DVDで自身や友人の身を守る術を学ぶ子どもたち

着衣水泳で「背浮き」を実践

自分の命は自分で守ろう
B&G海洋センター

 奄美市笠利町のB&G海洋センターで23日、「海辺の安全教室」があった。ドルフィンスポーツ少年団に通う小学4年生から6年生(今回は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小)を対象に、毎年「海の日」に開催している。今年はB&G財団が作成した水難事故防止や海のごみ削減をテーマにしたDVDを鑑賞。その後同センター内のプールで着衣水泳を行い、水難事故から身を守る術を学んだ。

 この日は約20人が参加。まず同センターの登尾誠治主任を講師に、DVDを鑑賞しながら講習を行った。クイズ形式で友人や自身が溺れた時の適切な対処法を解説。年間小中学生の水難事故が200件以上起きていることも伝えられた。

 着衣水泳では、溺れた時に呼吸がしやすい「背浮き」や、空のペットボトルを利用し浮く方法を実践。また、上級編で自身が着ているTシャツを使った「浮き」作りを練習した。講習は終始和やかな雰囲気で進んだが、「実際に溺れた時には笑顔ではいられない。大切なことは、そのときに冷静で落ち着いた判断ができるようになること」と登尾主任が強調する場面も。

 講習後は同市赤木名海岸に移動し清掃活動を行い、ごみ袋約20袋を回収。プラスチックや紐のごみが目立ったという。

 家族でよく海に遊びに行くという赤木名小の古田素直さん(4年)は講習を受け、「大きな波が来た時にこわいと思ったことがある。今度遊ぶときは浮き用のペットボトルを持っていく。きょう学んだことを家族にも伝えたい」と話した。

 保護者として講習を見学した同市在住の柊田ゆかりさん(51)は、「中学生になると子どもたちだけで海に行くようになるので、講習があると安心。自分も学びになる」と話していた。