自粛ムードの町内
「来島者は島守る責任感を」
「本土から医療従事者派遣して」
与論町で新型コロナウイルスの感染が拡大している。町民に話を聞いた。
「誰が感染しているか分からない中で観光客が流入し、いずれこういった状況が起こると思っていた。旅行に行く人は必ず出発前にPCR検査をして、陰性の人だけ旅行に行けるような仕組みにしてほしい。日本はPCR検査数を押さえてきたが、検査なしで旅行する人がいる以上、今後日本のあちこちで同じような問題が起こると思う。
来島自粛により、観光業にはダメージが大きい。観光客を安心して迎え入れるためにも、旅行前にPCR検査を受けるよう体制を整えてほしい」(麦屋・60代・女性・観光業)
「びっくりしている。自分たちの身近なところにも感染が迫ってくるのではないかと不安だ。観光客が増えているので、行政は来島自粛をよりはっきりと打ち出してほしい。本土から医療従事者を派遣して、島内の医療体制を充実させてほしい」(麦屋・40代・男性)
「大変な状況だ。小さな島で、いろんな人との付き合いがあるので、1人が感染すればねずみ算式に増えていく。
東京に、毎年来島を楽しみにしていた友人がいるが、今年は悩んだ末に自粛した。その一方で、来島者が感染を持ち込んだことが残念。遊びに来ることはいつでもできるのだから、来島者には『自分が来島することでどんな結果をもたらすか』を考えてほしかった。『好きな島を守る』という責任感を持ってほしい。
行政に対しては、水際対策の継続とともに、踏み込んだ情報開示をお願いしたい。感染状況を具体的に開示してくれば、接触者が自発的に検査を受けたり、外出を控えたりすることができる。離島という環境に即した独自の対策を立ててほしい」(那間・阿多尚志さん・63歳)
「観光客が多いので、とうとう入ってきたなという感じ。自分で気を付けるしかない。畑仕事などはするが、町に出たり、人混みには行かないようにしている。小さな島なので、協力して頑張らないと」(那間・阿多幸子さん・65歳)
「心配してずっと家にいる。お店にも行かないようにしているが、食べ物がなくなれば買い物に出ざるを得ないのでどうしようかと困っている」(茶花・91歳・女性・農業)