島うちわで感染予防呼びかけ

奄美大島5市町村が製作した「島うちわ」

奄美大島5市町村 新型コロナ対策で
10万枚作製

 奄美大島の5市町村は、観光客らに新型コロナウイルスの感染予防を呼び掛ける「島うちわ」を10万枚製作した。島内の観光施設などに置き、来島者らに配布することにしている。奄美市では30日、同市名瀬入舟町のホテルウエストコート奄美で、うちわの引き渡し式が行われた。

 うちわは5市町村それぞれの景勝地を紹介した5種類があり、それぞれ2万枚ずつ計10万枚が作成された。奄美市は大浜海岸の夕日、龍郷町は長雲峠から見る龍郷湾、瀬戸内町は加計呂麻島・諸鈍のデイゴ並木、大和村はマテリヤの滝、宇検村は屋鈍海岸の風景が、それぞれ表面で紹介、裏面にはマスクの着用などを呼び掛けるメッセージを掲載している。

 奄美市は、市内のホテルや旅館など約150の宿泊施設に対し、部屋数などに応じて計6万枚を配布した。残る4市町村も各自治体の観光施設などに配置し、訪れた観光客らに配布することにしている。

 約6300枚が引き渡されたホテルウエストコート奄美の担当者は「宿泊者の中にはマスクを着用していない人もいる。着用を強く要請しにくい面もあるので、うちわでメッセージを伝えられるのはありがたい」と話した。同ホテルでは、ロビー受付などに置き、宿泊者に利用を呼び掛けることにしている。

 うちわについて、奄美市健康増進課は、「来島者には、感染防止に取り組んでもらいながら旅行を楽しんでほしい。島うちわを旅のお供に利用してもらいたい」と話している。