独自の地区防災計画策定

今井力夫町長(右端)に地区防災計画を手渡す住吉字の竹林植元区長(左から2人目)ら3人=知名町役場=

知名町住吉字 自助、共助で地域を守る

 【沖永良部】知名町住吉字(世帯数159戸、人口328人)がこのほど、字独自の地区防災計画を策定した。31日、住吉字の竹林植元区長ら3人が同町役場を訪れ、今井力夫町長に計画の内容を報告した。

 住吉字は、字民で助け合いながら災害に強い字づくりを目指し、区長を総括責任者とした地区防災計画の策定に取り組んできた。2018年8月には、自主防災組織研修会を開催している。

 計画は▽地区防災計画の概要▽住吉字防災マップ▽災害時の役割分担および避難所運営指針―など4部構成。

 平常時には、防災知識の普及・啓発や地区の安全点検などを行うことを定め、防災マップには避難経路のほか、空き家情報や石垣の倒壊の恐れがある場所を記載した。

 災害時の役割分担では、区長を総括責任者に避難誘導班や応急防災班、救護班を設置し、避難所の運営担当と共通ルールも決めた。

 住吉字の竹林区長(70)は「完成した防災計画を実践できるように字民全員で危機意識を高めていきたい」。知名町消防団住吉分団の池邨昭二分団長(40)は「計画をベースに字内で訓練や話し合いを重ね、想定外の事態を少しでも減らしたい」と話した。

 今井町長は「自助と共助が、自分たちの字を守ることにつながる。町としてどのようにバックアップしていくか考えていきたい」と語った。