喜界町W選説明会

喜界町役場内で行われた町長・町議選説明会

町長選20年ぶり選挙へ
告示1か月 情勢固まる 町議選、定数12に14陣営

 任期満了に伴う喜界町長・町議選(9月22日告示、27日投開票)の立候補予定者説明会が21日、同町役場コミュニティセンターであった。町長選には、すでに出馬を表明している新人の2陣営が出席し、20年ぶりの選挙戦が濃厚となっている。また町議選(定数12)には現職9人、新人5人の計14陣営が出席。こちらは少数激戦となる模様だ。

 22日は、告示日までちょうど1カ月。説明会に出席した陣営の多くはすでに後援会事務所の立ち上げ、地域や血縁を中心にあいさつ回りして支持拡大の動きを活発化。選挙情勢は固まりつつある。

 町長選を巡っては、現職の川島健勇氏(76)=2期=が今年3月の町議会定例会で今期限りでの勇退を表明。それを受け、ともに新人で元副町長の隈崎悦男氏(66)=赤連=、元鹿児島県庁職員の米澤守光氏(71)=西目=(五十音順)の2人が8月1日に立候補する意向を示し、説明会には両陣営が出席している。

 いまのところほかに立候補する動きは見られず、一騎打ちとなる公算が大きい。隈崎氏が川島町政の継承を掲げたのに対し、民意を反映させた新たな町政実現を目指す米澤氏が争う展開。同町長選は新人2人が争った00年の選挙以降、4期連続で無投票が続いており、無風から20年ぶりの「選ぶ選挙」は激戦が予想される。

 町議選では、奄美新聞の取材に現職3人が出馬せず勇退する意向を明かした。今回の選挙は現職9人と新人が入り乱れての激戦模様だが、新たな出馬の動きは見られない。

 告示に向け準備に余念がない立候補予定者は「地盤となる地縁・血縁に加え、票の上積みに力を入れたい」(新人)、「集会の制限など新型コロナ対策を講じなければならず、これまでとは異なる対応に苦慮中」(現職)などと話している。

 説明会では、同町選挙管理委員会の益一幸委員長が新型コロナの感染拡大防止の徹底を強調。その上で「公選法に基づいた対応をしてほしい。支持拡大の中で(法令を)踏み外すことのないよう願いたい」と述べ、あらためて各陣営にクリーンな選挙を訴えた。

 また選管事務局が立候補届や選挙日程などを説明し、奄美警察署喜界幹部派出所は選挙運動中の道路交通法など注意点を伝えた。

 町長・議員選の今後の日程によると、選管は24日~9月4日の間に事前審査を実施。立候補届け出は告示日の22日午前8時半から午後5時まで受け付ける。期日前投票は23~26日までの4日間。会場は役場コミュニティセンター。

 投票は27日午前7時から午後6時まで、会場は役場コミュニティセンターほか各投票所で実施。開票は同センターで、午後8時開始となっている。

 6月1日現在の登録有権者数は5887人(男2881人、女3006人)。