AEDの操作を学ぶ参加者ら
フレイル予防の筋力トレーニングに取り組む参加者ら
自分の健康、地域の健康を守る人材育成
奄美医療生活協同組合は22日、2020年度保健学校を奄美市名瀬の生協会館で開催した。自らの健康管理を学び、さらに地域の中心となって健康チェックを行う人材を育成することが狙い。同生協の組合員や、興味を持った人など13人が参加し、応急手当やフレイル予防のトレーニングなどを学んだ。
同生協は例年、同様の保健学校を北大島地区・南大島地区・徳之島で年一回ずつ開催している。例年は2日間の開催だが、今年は希望によりカリキュラムを1日に詰め込んだ濃厚な内容となった。
プログラムは▽血圧測定実習▽AEDと心肺蘇生法の実技▽フレイル予防▽尿検査▽認知症サポーター養成講座―などから構成。奄美中央病院の医療専門職らを講師に迎え、座学と実技で健康管理を学んだ。
AEDと心肺蘇生法の実技では、人形と模擬のAEDを使い、意識を失っている人への応急手当の手順を学んだ。参加者らは本番さながらに心臓マッサージやAEDの操作に取り組んでいた。
フレイル予防では、理学療法士を講師に迎え、実際に体を動かして筋力テストやトレーニングに取り組んだ。
元病院職員だという政敦子さん(83)は「大体は職場で習ったことのある知識だが、定年後約20年になるので、保健学校に来ることで復習になった。高齢者の話し相手のボランティアをしているので、役立てようと思って参加した。血圧測定のポイントについて知れたことが勉強になった」と振り返った。