色鮮やかな七夕飾り壮観

飾り付けた竹を設置する役員ら

コロナ終息願う短冊はためく
名瀬・新川ふれあい館

 奄美市名瀬の奄美地区地域支えあい協議体と新川ふれあい館運営協議会の役員らは25日、旧暦の七夕に合わせて同館に七夕飾りを設置した。約3㍍の竹10本には、近隣の小中学生が願い事を書いた短冊が下げられ、色鮮やかな吹き流しとともに道行く人の目を楽しませている。

 同日午前7時、役員ら8人は同館のフェンスや手すりに、色鮮やかな七夕飾りが施された竹10本を設置した。10本の竹はそれぞれ、同協議体・同館運営協議会および近隣の平田町・久里町・石橋町・安勝町・古田町・真名津町・小俣町・春日町を代表したもの。

 同協議体の奄美地区生活支援コーディネーター・重井英二さんによると、竹は役員らで調達し、色とりどりの吹き流しも手作り。短冊は奄美小学校と名瀬中学校の児童生徒ら計612人に記入してもらったという。「小学生は『コロナが終息して自由に遊びに行きたい』との願い、中学生は進路や恋愛に関する願いが多い」と笑った。

 「本来は地域の子どもたちと一緒に飾り付けをしたかったが、新型コロナウイルスの影響で叶わなかった。終息を願い、このような形での設置となった」と重井さん。また、「昔は旧暦の七夕になると、どこの家の庭先にも笹飾りが並んだもの。近年は少子化とともに七夕飾りを立てる家も少なくなってしまった。このような旧暦の行事を大切にしていきたい」と話した。

 同館館長の當弘道さんは「開館から約1年半が経ち、地域の交流拠点としてより多くの人に同館を知ってもらいたい。学校などの文教施設も近く、利便性の高い立地なので、奄美市に住む多くの人に利用してもらいたい。七夕飾りを見て、地域の人や、同館の前を通る人の心が安らぐように願っている」と同館の魅力をアピールした。