会見する金子衆院議員
自民党の金子万寿夫衆院議員=鹿児島2区=は29日、奄美市内の事務所で会見した。2021年度奄美群島振興開発関係予算の確保について、「奄振交付金はある程度増額で予算を示している。地元市町村、奄美群島広域事務組合、県と連携して確保できるようつとめたい」と述べた。
新型コロナウイルス感染拡防止などの対応から、各省庁の来年度予算の概算要求や税制改正要望の財務省提出は通常より1カ月遅い9月末までに伸びた。
奄振予算概算要求については現在県と調整中。沖永良部島の直轄事業終了から公共事業分は伸びていないことや、今年度で終わる緊急防災・減災計画(3カ年計画)は延長見通しなど明かしたものの、「具体的な予算編成はこれから。9月いっぱいまで地元と協議したい」。
また奄振予算にコロナ感染対策費を盛り込む可能性は「いまのところ地元から出ていないが、離島での医療体制をどう整えるか考えたい」と述べるにとどめた。
就任から1カ月が経った塩田康一知事については「民意を受け選ばれた知事。与党として連携していく。スピーディーに国体延期実施を調整しており、良いスタートを切っている」と塩田県政を評価した。
昨日(28日)辞任する意向を表明した安倍首相に触れ、「大変驚いている。経済改革と外交政策だけでなく、地方創生をスタートさせたことに強く印象深くしている」。長期政権を担い、これまで政策を実現した手腕に敬意を表した上で、新リーダーにはコロナ対策や経済基盤の立て直しなど今後の国づくりに期待した。
首相の辞意を受け、報道陣から新総裁決定後の解散時期の見通しを問われたが、予算編成中で年内スケジュール的に総裁選の実施は現状困難との見方。来月中にも党役員会で今後の方向性が検討されることを明かした。
「(解散は)すぐにはしないと思うが、来年10月の任期満了(衆院議員)までしないのも選挙戦略としては疑問が残る。どこかでタイミングを計るのでは」。「両院議員選挙で選んだ後継総裁が在任期間(1年)を務めるのか、党員選挙を含めた形で3年間の総裁を選任するかは解散問題の大きなポイント。そういった部分を含め役員会で協議するのだろう」。
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