2週連続の台風、品不足警戒

奄美市名瀬の㈱グリーンストア入舟店では、多目の発注、在庫対応などでいつもと変わらない買い物姿が見られた

市内スーパー、一部商品で品薄
購入「必要な分に」

 台風9号接近の影響で船便が入港できず、奄美市内のスーパーでは、一部商品が品薄となっている。船便の入荷が再開するのは早くても週末になると見られており、しばらくは品不足が続く見込みで、節度ある購入が求められそうだ。

 奄美大島では物資を乗せた貨物船は、台風8号接近に伴い22日から入港がストップ。27日に一度入荷はしたが2週続けての台風発生で再び欠航が続き、スーパーによっては一部で品薄な状態が見られるようになった。

 各店の在庫状況によって品薄となっている商品は異なるが、県本土から仕入れている牛乳などの乳製品、パン類などが不足してきている。

 奄美市名瀬の㈱グリーンストア入舟店では、牛乳や納豆、豆腐など賞味期限の短い商品の一部が少なくなったが、品薄になりやすい野菜や卵などもこの日は大量に入荷。大量のまとめ買い客などはまだなく、いつもと変わらない買い物風景が見られた。

 午前11時、同店を訪れた女性(52)は「沖縄では品薄と聞いて急いだが、たくさんそろっており安心した」と惣菜を購入。近所から来たという女性は(63)は「旧盆で娘も帰って来ているから」と食材を購入した。

 同店では、台風の時期は常に多めの注文で在庫を心掛けている。今年は旧盆も重なったことから、「旧盆には買い込む客も多く、台風が予想されたことからいつもより多目に仕入れた。一部商品で迷惑をかけることがあるかもしれないが、水や肉(冷凍)の在庫もあり、しばらくは大丈夫」と事前の備えを強調した。

 だが同店担当者によると、船便の運航が再開し商品が入荷するのは早くても3日か4日で、一部貨物船がドック入りしており便数は少ない状況。小笠原近海では熱帯低気圧も新たに発生するなど、今後も入荷できない状況が続く恐れがあり、警戒を強めている。

 同店・平山佑起店長は「早めに入荷できるよう船会社には要請しているが、不透明な部分もある」と慎重。買い物には「購入は必要な分にとどめ、多くの人が困ることがないよう心掛けてほしい」と対応を呼び掛けている。