突然の校内放送にも、冷静に机の下に避難するた生徒たち
突然の発生に「命守る行動」
防災の日(1日)に合わせて奄美市名瀬の朝日中学校(夏迫満弘校長、294人)で2日、予告なしの防災避難訓練があった。地震発生を知らせる校内放送を突然に聞いた生徒らは、身を守るため机の下に入った後、体育館に避難を始めるなど、命を守るための行動に移った。
訓練は、奄美大島近海で発生した震度5強の地震を想定。生徒自らには災害時の課題発見や改善につなげてもらおうと、事前予告や教師の指示などはなく、いきなり地震の発生が告げられた。
3校時目を終えた休み時間の午前11時40分、地震発生を告げる効果音が教室内に響き、「地震が発生。20秒後に揺れがきます」と校内放送が流れた。憩い時間の突然の知らせに生徒らは呆気にとられて顔を見合わせながらも、頭を押さえて机の下に避難。揺れが収まった後はクラスごとに整列して体育館に避難し、点呼後全員の無事を担任らに報告した。
この間の所要時間は約5分。夏迫校長は「静かに黙々と動き、時間も短くて感心」と評価し、「天災は忘れた頃にやって来る。いち早い判断が大事。命にかわるものはなく、しっかり行動を」と呼び掛けた。
3年・浦田悟志くんは「初めは何が起こったのかわからず行動は遅くなった」と反省も、「机の下に避難した時には冷静になれた。(今後は)いざという時にはパニックにならずに行動できるように日頃から心掛けたい」と話した。
この後は、訓練評価表に記入し生徒同士で意見交換。給食時には災害時用の緊急カレーも試食した。